大学院留学のための「英語力証明」
大学院留学にあたって、英語力の証明が必要になる。
証明に使えるのは
IELTS(アイエルツ)
または
TOEFL(トフル)
というテスト。
TOEFLのほうが聞いたことがある人が多いと思う。
私もそうだった。
なので、とりあえずTOEFLの勉強を始めた。
TOEFLは問題集もたくさんあるし、講座も多い。
「TOEFL 対策講座」を受講
自分の大学でもTOEFL対策講座があったので、受講することにした。
ちなみにTOEFLの勉強で初めて学んだ単語は
‘predator’(捕食者)。
TOEFLもIELTSも学術的内容のテストであり、理系の内容も結構多い。
英検1級もそうだ。
TOEFL講座の講師はカナダ人で、おそらく普段はうちの大学で英語を教えている先生だった。
講座では日本語は一切なし。常に英語で授業が進められた。
3時間くらいの講座が一週間ほどあったので、おかげで日常英語を聞き取る能力がついた気がする。
と言っても、日常会話が完璧に聞き取れたくらいでは、
TOEFLやIELTSのハイレベルなリスニングにはまるで歯が立たないのだが。
講座では、分厚い過去問集を使いながら、各問題を解いていった。
時間を計って解いて、その後講師が解説する。
解説の際にたまに
「これはなんでこの答えになるのか…うーん」と言って考え込んでいたので、
どうやらTOEFL指導のエキスパートというわけではなさそだった(←偉そう)。
とりあえず「英語が母国語且つ教養のある人」にとっても難しい試験である、というのは間違いなさそうだ。
それから、講座中は常に4-5人くらいのグループに分けられていた。
グループのメンバーで採点しあったり、ペアで模擬スピーキングテストを行ったりするためだ
日本では常に先生一人がしゃべり続ける受け身スタイルが一般的だが、
どうやら欧米ではペアやグループに分かれて議論しあったり…という手法を使うことが多いらしい。
この講座だけではなく、渡英後の語学授業でもそうだった。
講座を受けているのはみんな長期なり短期なりの留学を目指す人たちで、
同じグループの人たちとは雑談する時間もたくさんあった。
講座期間中はそこそこ仲良くなりましたが、残念ながらその後も付き合い続けた相手はゼロ。
「同じ目標を持つ同じ大学の人」
と知り合い、留学まで励まし合うこともできたかもしれないのに…と思うと、
自分のコミュニケーション能力の低さがただただ悔やまれる。
とは言っても、このTOEFL講座はそこそこ有意義だった。
一度のみのTOEFL受験、点数は…
まあまあ勉強したものの、問題は本番である。
TOEFLiBTという試験は、すべてパソコンで行われる。
リスニングはヘッドセットで聞き、スピーキングもヘッドセットのマイクに向かってしゃべる
録音されたものを採点者が聞き、採点されるというわけだ。
これが私には何とも相性の悪い試験だった。
ディスプレイなので、当然何かを書き込むことなどできない
私はリーディングやリスニングの問題文に直線を引いたり、波線を引いたり、丸で囲ったり、番号振ってみたり、
書き込みまくりたいアナログ族なのだ。
もしかしたら意味のない行為なのかもしれませんがなんとなく落ち着くというか…
私のような方、きっと他にもいるはず。。
それに、自分がまだリスニングやってる間に周りの人がスピーキングに進んでたりすると、焦ってどうにも集中できない。
スピーキングテストをしている人の声が聞こえるというわけでもないのだが、なんとなくソワソワしてしまう。
そんなこんなで、たった一回だけ受験したTOEFL。
たしか、30点台でした(110点満点)。
「わからない」というより、
自分自身を「テストモード」にスイッチすることができないまま、試験が終わってしまったという印象。
根本的に英語力や集中力が足りなかったのは言うまでもないが、
それとは別に、やはりパソコン受験よりペーパーのほうが自分には合っていると判断し、
TOEFLではなくIELTSの勉強に切り替えることにした。
実際に、こういう理由でIELTS を選ぶ留学希望者はけっこういるらしい。
しかし最近では仕事でも何でもやっぱりパソコンに向かうことが多いし、
TOEFLのように「ディスプレイ上で理解する」能力の方が必要なのかも、と今では思う。
私は、小学校高学年くらいにやっと家庭にパソコンがやってきたという、
コンピュータリテラシーに関しては微妙な世代である。
小さな頃からディスプレイ慣れしてる世代ならば、パソコン受験は問題ないのかもしれない。
とにもかくにも、TOEFL で悲惨な点数を叩き出した私は、IELTS 受験に向けてリスタートすることになったのである。