今回自信を持っておすすめする英語教材がこちら。
『親子で学ぼう♪アリスのジュニア英語耳 発音ができるとすべての英語力がUPする』/松澤喜好
こちらの教材は「なぞる」「書く」ページがゼロ!
机に向かって鉛筆を持って…という姿勢は全く必要なし。
「手を動かして書く」のももちろん良いんですが、英語初心者の子供が慣れないアルファベットを書くのは苦痛になることが多々ある。
というか日頃慣れ親しんでいるひらがなですら、繰り返し練習はたぶんそんなに楽しくない。
「それなら書くページを一切とっぱらってしまおう!」という潔すぎる教材である。
本来、子供用の英語学習教材はそうであるべきだと思う。
この教材のすばらしいところは…
教材の名の通り『英語耳』が育つ。また、単調さが無く飽きずに進められ、内容がコンパクトにまとまっているので、一冊終えるまでそれほど時間も体力も精神力も要らない。
とにかくCDを繰り返し聞いて発音しまくって英語を耳に叩き込むのだ。
「聞く」「話す」時間よりも「書く」「読む」時間のほうが長くなりがちな従来の子供用英語教材とは対照的。制作者の気合いを感じる。
内容
セクション1では、アルファベットや単語を繰り返し聞いて発音する練習をする。
そして隣のページにすぐさま発音確認クイズがある。
これも答えを書くのではなく、絵を指でさして答える形式。
学んですぐにチェックすることによって、定着につながるだろう。
セクション2では、発音記号ごとに単語を聞いて発音する。
[ei]・・・baby, table [ou]・・・rose, noteなどなど。
こちらもページ下部にすぐさま確認問題がある。
セクション3は、『ふしぎの国のアリス』のお話。
すべて英文なのではなくて、基本は日本文で、簡単な部分だけ英語。
ところどころ歌もはさんである。
3歳児が実際使ってみたところ
発音のページは楽しんでいた。
CDから「クッ」とか「オゥ」とかの発音記号の発音が聞こえてくるのがおもしろいらしく、
勝手にリピート練習していた。
単語も、長いのはちょっと言えてなかったが(octopusとか)、
大体はマネして発音できていた。
確認ドリルは、意味がわからないらしく、
できなかった。
誰にオススメか
教材には「小学生向け」とあるのだが、
上記のように、3歳児(入園前)でも少しは使えていたので、
幼稚園・保育園の年中あたりなら結構できそうだ。
お口が達者な子供なら、入園前や年少でも使えると思う。
しかし教材のコンセプトが
「繰り返し聞きまくって発音しまくる!」なので
(各ページにチェック欄が10回分ある。「10回繰り返し聞け」ということ)
そういう風に使えるようになるのはやっぱり小学生からかな、と思う。
実際、それくらい聞かないと定着しない。
子供向けに、すべての漢字にふりがながふってあるのもポイントだ。
5段階評価
5つ星中、
☆☆☆☆。
4つ!
なぜ☆をひとつ減らしたか。
一つ目の理由は、
「発音練習だけで1冊作ってほしかった」ということ。
アリスのページの代わりに、さらに発音のページが欲しかった。
73ページ中40ページ弱がアリスなのだ。
英語のお話を読むのは有意義だし、アリスも悪くないのだが、
日本語と英語が混ざっていると逆にわかりづらいと感じた。
二つ目の理由は、
「ものすごく好き嫌いの分かれそうな絵柄」ということ。
思いっきりアニメ絵なのだ。
私は全然大丈夫だが、親によっては「何これ!ふざけてる!」と思って買う気にならないかもしれない。
中身も、イラストはもっとすっきりシンプルなもののほうが良いと思う。
「cat」の横に書かれている猫のイラストは、もはや猫なのかわからないレベルである。
もっと標準的な猫を描いてほしいものだ。
まとめ
英語が母国語でない子供にとって、「フォニックス」(英語とスペルの規則性)はかなり重要だ。
しかしそれに特化した教材があまりない。作るのが大変なんだと思う。
2020年度から小学校の英語教育が本格化するが、
学校の授業でヘンテコな発音に汚染される前に、このような発音特化教材をサラッとやっておくのは有益に違いない。
価格も高くない(税抜¥1260)ので、ぜひ。
親子で学ぼう♪ アリスのジュニア英語耳 発音ができるとすべての英語力がUPする [ 松澤 喜好 ]
親子で学ぼう♪ アリスのジュニア英語耳 発音ができるとすべての英語力がUPする