子供に英語をやってほしいものの、あんまりお金はかけたくないなあ…
そんな親御さんに朗報。
今回は、ブリティッシュ・カウンシル(イギリスの公的な国際文化交流機関)がネット上で無料公開している英語教材をご紹介。
British Council 『Learn English Kids』
無料のプリントや単語ゲームなどはたくさん出回っているが、こちらが最もクオリティが高く、量がハンパなく多い(全部やり切るのが無理なくらい)。
概要・特徴
リスニング(英語の歌、ビデオ)、ライティング(英作文のテーマ)、リーディング(英語で書かれたいろいろなお話)、単語、文法、ゲームなどなどがすべて無料で!盛り込まれている。
すごい。すごすぎる。
が、けっこう難しいページも混在している。さらに問題なのは、辛うじてトップページやその他一部が日本語で表示されるものの、基本的に全部英語なのだ。
だからこのサイトは、無料にもかかわらず日本人の親御さんの中でまったくと言っていいほど知られていないし(たぶん)、
運良く見つけたとしてもよほど英語力の高い方でない限り、英語ばっかりのページを目の当たりにして「ウッ!無理!」と早々にサイトを閉じてしまうことだろう。
しかし、『Learn English Kids』には「使える教材」がてんこ盛りだ。
その中から厳選して紹介しようと思う。
その1: 単語カード
これは幼児でも小学生でもものすごく使えるので、ぜひ利用してほしい。
メニューバーの「Print and make」に「Flashcards」という項目がある。
これは印刷できる単語カードで、計62ものテーマ(食べ物、おもちゃ、乗り物、家具etc.)があり、
それぞれ10個以上(一部のテーマは9個以下)の単語の絵とスペルがカードの大きさで印刷できるようになっている。
本当に様々なテーマがあるので迷ってしまうが、子供が一番食いつくのはやはり食べ物のカードなので、ダウンロードしてみよう。
食べ物のカード/British Council Learn English Kids
set1・2、フルーツ、野菜、ドリンクとあり、
合計64個もの食べ物の単語の絵とスペルが用意されている。
A4に印刷するとこんな感じ。

切って、堅い紙など(私はそのへんに転がってた段ボールを切って使った)に貼れば単語カードの完成!
オモテ

ウラ

文字を見て絵を想像し、裏返して答え合わせしたり、カルタとしても使える。
縮小コピーしてマグネットシートに貼り、マグネットボードにバラバラに置いて、正しい組み合わせはどれかな?と考えたり。(シートもボードも100均に売っている)

まだ文字に興味がない幼いお子さんには、単純に絵カードとして使える。
英語ではなく日本語で名前を教えてあげればオーケーなのだが、その際でも一応こんな風に

アルファベットが視界に入るように貼っておくと良い。
発音は、よほど自信がない限り音声の出る辞書におまかせしよう。
私が使用している辞書はWeblio英和・和英辞典。(スマホアプリ版あり。いずれも無料)
単語カードで少し覚え始めたら、次は単語ゲームにも挑戦できる。そこでは発音も確認できる。
切って貼って…はそこそこ時間がかかるので、ひとまずお子さんが興味のあるテーマだけ印刷してカードを作成してみよう。
紙やインクや手間を考えると「市販の英単語カード買ったほうがはやいわ!」と思う人もいるかもしれない。
しかし!こちらは市販の子供用のものよりはるかに数が多く、ユニークだ。
どれも日本人が描くイラストとは何か違っていて、ツッコミどころが多くて楽しい。手軽に異文化に触れることができる。
↓なんとなく、日本人は魚や肉をこういう風に描かないと思う…
ちょっと気持ち悪いっていうかマズそう

テーマの多さも特徴だ。「食べ物」のようなド定番なものだけでなく「海賊」、「神話のキャラクター」など「なんで?」と思ってしまうテーマもいっぱい。
幼いときほどムダっぽいことが楽しいものである。その単語を実際使うかどうかなんてどうでもいいので、親子でいろんな単語を楽しんでみよう。
もちろん、役に立つテーマのほうが圧倒的に多いのでご安心を。
その2: ぬり絵
37種類のぬり絵が用意されています。「ベッドルーム「やら、「庭」やらクリスマスやハロウィンなどのイベントものも。
Colouring/British Counsil Learn English Kids
こんな感じです。実際に小学生に塗ってもらった。

下には「○○を~色でぬりなさい」という指示が英語で書かれている。
小学生で英和辞書が使えるなら○○(物の名前)と色の名前を調べて、ぬってみよう。または親御さんが単語を調べて手伝うのもいいです。
これも単語カードと同じで、「なんでそれをその色でぬるの?」と不思議に感じるところが多くておもしろい。
ちなみに文を無視して、英語関係なくフツーのぬり絵としても活用できる。
その3: ワークシート
これまた様々なテーマがあり、46種類のワークシートがある。
こちらは「洋服」のワークシートで、上は単語とイラストの組み合わせを線でつなぎ、
下は指示通りの服を着ている人を描く問題。

他にも「数字」の学習や

オリジナルのサッカーのユニフォームを考えて色を塗り、それについて英語で説明するとか

日本の教材ではあまり見かけない、クリエイティブな内容。
指示文が長くて難しいことがあるので、親御さんが辞書引きを担当して手伝うか、めんどくさそうなものはとばしたらいいです。
楽しめそうなものだけやってみよう。
以上、この3つのコンテンツがおすすめ。
その他はどうなの?
この他にも『Learn English Kids』にはまだまだいっぱい教材がある。
英語の歌なんかは、なんとなくBGMとして聞くにはいい。
知ってる曲が少ないのだが、『幸せなら手をたたこう』なんかもある。
曲名知らなくても聞いみたら知ってるなーというのもあった。
Songs/British Counsil Learn English Kids
ビデオもたくさんあるが、日本語訳がないからキツイかと思う。
文法メニューは、英語講師の私が見てもハ?と感じるビミョーな内容なので、やらないほうがいい。
なので、主に単語カード、ぬり絵、ワークシートを使うべし!
まとめ
ブリティッシュカウンシルの勉強サイトは、
「英語を外国語として勉強する世界中の人たち」みんながターゲットであり、日本人向けに作られているわけではない。
なのでお話や文法など、日本語の説明がまったくないとなると厳しいコンテンツも多いのだが、単語カードだけでもかなり価値があると思う。
無料なので、とりあえずダウンロードして使ってみてほしい。

