『ひろつるメソッド 子ども英語 Don Don English!』内容と感想

小学生向け


 

どこの本屋でも目立つ場所に置かれていて、ネットで見ても売れていそうなこちらの教材

ひろつるメソッド 子ども英語 Don Don English!』/主婦の友社 を使ってみた。

 

教材のレベル・内容

CD付きで、音声を聞きながら進める。

英検5級にも対応。

 

前半の6週間は単語、7週目からは文章の、「暗記」系教材である。

 

「毎日」やることを前提に、一日目から始まって全部で3ヶ月分ある。

「毎日やる」と聞くとウッと感じるかもしれないが、1日分は1ページまたは見開き1ページなので、短時間で十分に学習できる。

 

 

2週目まではイラスト付き。できれば3週目以降も欲しかった。

幼児が使う場合、イラストがあるほうがずいぶん助かるので。

 

 

8週目からは日本語並記がないというチャレンジングな構成(訳は巻末にある)。

「これまで覚えた単語を使った文だから、日本語を見なくてもわかるはず」だからだそうです。

子供のポテンシャルを信じているからこその構成だと思う。

 

 

最後の12週目は、リスニング問題形式となっている。

 

「書く」ページは一切ない。

著者が説明している「やり方・進め方」によると、英語のつづりをなぞりながら声に出して読むことを推奨している。

 

 

 

 

1日終わったらスタンプを押すようになっていて、子供を楽しませるための工夫がすばらしい。

 

使い方のほうにも書いてあるが、1回目は暗記は目指さずに、CDを聞きながら眺めるだけで良いと思う。

 

2回目になるとずいぶん耳が慣れていて、聞きやすいし暗記もしやすくなっていることだろう。

 

 

 

それにしても「ひろつる」っていうのは、廣津留さんという著者の苗字だったんですね。

 

勝手に5段階評価

5つ星中、

☆☆☆☆。

4つ。

 

 

とてもシンプルな構成で無駄な説明がなく、ごちゃごちゃしていなくて見やすい。

単語(または文章)、日本語

のくりかえし。

 

 

著者が「26個しかないアルファベットを、日本語の漢字のように書き練習する必要はない」と言いきっており、本書には「アルファベットのページ」がまったくない点には好感を覚えた。

 

アルファベットをくりかえし書く練習、あれは要らないな…と私も思っているからだ。

 

 

 

「文章の暗記なんて無理だろう!」と一瞬思ってしまうかもしれないが、子供は大人が思う以上に簡単に覚えてしまう。繰り返し聞いてリピートしていると。

 

そして、小学生までの子供が英語を身に付けるには、

文法的説明なんかよりも例文を丸暗記してしまうほうがよっぽど手っ取り早い。

 

 

星をひとつ減らした理由は、

チャンツの方がとっつきやすい子が多いというのと、

文章編になっていきなり長い文章が出てきたのが気になったから。

 

 

もしミュージックやチャンツで学ぶのが好きではないという子の場合には、

こちらの教材はとても良いと思う。

 

まとめ

「メソッド」と聞くと「何か特殊な方法を使うのか⁉」と構えがちだが、

無理のない、至って簡単なやり方を提案してくれている教材である。

 

「とにかく聞いて覚える」といういたってシンプルな学習法。

 

「家で親子で使う」という状況を現実的によく考えて作られている教材。

英検5級レベルだけでなく、ぜひ4級以上のバージョンも出してほしいものだ。